Case study導入事例

「防災」ではなく「減災」。災害時の雇用の維持こそが企業側の責任なのです。 | 株式会社ミロク情報サービス様

設立以来30余年にわたり、会計・財務を核とした経営情報システムや経営資源コンテンツの提供を行なってきたミロク情報サービスは、会計事務所のみならずその顧問先企業の経営コンサルティングをも手がけ、広い分野で顧客企業の経営革新に貢献してきた。
今回、顧客の経営サポートという視点で広く業務を展開する同社の人事総務部主任、防災士の資格も持つ中西氏に、企業としての防災対策のありかた、またその取り組みについてお話をうかがった。

震度6規模の地震では、社員への連絡手段がまったく無くなる可能性ががあります。

御社は沿革によると、1977年の設立直後から、財務計算システムや専用オフコンの開発・販売を開始されています。その後はさらにソフトウェアの開発に軸足をうつしていくという変遷を経ていますね。現在ではどれくらいのお客様へサービスやソフトウェアを提供されているのでしょうか。

お客様は約8,400の会計事務所、その先の顧問先企業などは約17,000企業になります。それらのお客様に対し、業務用アプリケーションソフトの開発、販売、パソコン等ハード類の販売および保守サービスの提供を行うとともに、新規のお客様の開拓にも積極的に取り組んでいます。

現在の拠点数と、従業員数を教えてください。

拠点は全国でお客様をサポートするサービスセンターを含めて29拠点。従業員数はグループ会社を含めると千名を少し超えます。

御社はこの安否確認システムを2008年6月から導入されていますが、導入されようとしたきっかけについて教えてください。

中西 健 氏日本は「災害イコール地震」という認識が極めて強い国です。その中で一般的にいわれているのが、震度5までの地震であればそれほどの被害は発生しない。しかし震度6を超えると人的な被害を発生し、電話などが繋がりにくくなる輻輳(ふくそう)という現象も起こる。震度が7になると人が死亡する可能性が極めて高くなる、と言われています。
震度6規模の地震が発生し輻輳がおこると、なにか専用のツールが無ければ連絡手段がまったくない状態になってしまいます。1995年の阪神淡路大震災の時にやはり輻輳がおこり連絡がとれない状況が続きました。また、2003年5月末の三陸南地震という、岩手県に大きな被害をもたらした災害時も輻輳がおこったと言われています。そのあたりからにわかに緊急速報や安否確認の仕組みが脚光を浴びてきたと記憶しています。

弊社でも2007年以前には有効な連絡手段としてのツールはありませんでした。そればかりか、連絡網などの整備も十分とはいえない状況でした。
2007年1月に私が入社した時の最初のミッションは「防災対策の整備」というものだったのを覚えています。

ではその時をきっかけに災害対策の一環として安否確認システムの導入を検討され始めたという事ですね。中西さんは「防災機構認定の防災士」という資格をお持ちだと聞きました。この資格について教えてください。

民間の資格ですが、簡単に言うと防災に関する知識を地域に広めていき、かつ災害時にはリーダーシップをとって活動しましょう、という趣旨の資格です。

中西さんがそのような資格取得を目指されたのは何故でしょうか。

実は先ほどお話にあがった三陸南地震の時に、私の前職の会社が持っていた半導体の工場が大打撃を受けました。半導体の場合ミリ単位のずれで大きな損益になりますので、そういう事も含めて、その当時災害時の対策について徹底的に叩き込まれました。それをきっかけとして、防災士、防火管理者、応急手当普及員の資格などを取得して、現在ではさまざまな対策のお手伝いをしているという経緯になります。そのほかにはやはり、出身が東海大地震の発生が常々言われている静岡だという事も大きいかもしれません。

個人情報への配慮と、家族を登録できる機能には大変満足しています。

導入を検討していく中でどういうことを特に意識されましたか?

ユーザ情報設定画面そうですね、やはり社員全員に対して会社が携帯電話を支給しているのであれば、会社がそのアドレスを管理して安否確認システムへ登録するということにも抵抗は無いかもしれません。しかしながら、現実は個人のアドレスを利用することになるため、管理側から個人情報であるアドレスが見えない、という事が非常に重要でした。当時そのような個人情報にも配慮したサービスというのは御社のサービスだけだったと記憶しています。

なるほど、その他に機能的な部分でご評価いただいている点を教えてください?

社員だけでなくそのご家族のIDを6つまで登録できる機能、また自由なグルーピングが組める機能などはすごく良いと思います。それらの機能がありながら、他社のサービスと比較して一番コストパフォーマンスに優れていたのが御社のサービスでした。
他社との比較表はこちら

では、そのあたりが弊社のサービスをご利用いただく事になった要因だった訳ですね?逆に不安等はありましたか?

社員への浸透という部分に若干の不安はありましたが、今は不安はまったくありません。実は一昨年の8月、ちょうどお盆の時期に静岡で地震があり、その時に実際に安否確認を発動しましたがまったく問題なく利用できました。これからは訓練も含め、なるべく月に一度は発動して行きたいと考えていますが、そのような形で定期的な訓練を行なっていけば、不安というものはまったくありませんね。

インフルエンザが流行した時には28報の配信を実際に行ないました。

実際に導入してみていかがでしょうか?

現在全従業員が約1000名おりますが、これらの登録は全て完了しています。一昨年の実利用例では先ほど申し上げた静岡の地震がありますが、そのほかには新型インフルエンザが流行したときに災害対策本部を立ち上げて情報発信を行ないました。約28報の情報を発信しましたが、グルーピング機能などもを活用したため適切な情報共有が行なえたと考えています。その意味でもかなり利用価値のあるサービスだと実感しています。

安否確認システム以外で行なわれている御社の防災対策について教えて下さい。

まずは備蓄品・非常食の整備です。非常食についてはじめに、従業員を自宅が半径20KM以内にあるグループと、それよりも遠いグループに分けました。20KM以内の従業員は災害時に帰宅すると想定し、それ以上の従業員はおそらく帰宅困難者となります。その割合が4対6だったため、その割合で帰宅者用食料のセットと、会社に残る従業員用の食料を1日3食、3日で9食分備蓄しています。

この食料備蓄量3日分、というのには何か意味があるのでしょうか。

災害時の救助において、「自助、共助、公助」という考え方があります。自助については、まず当然ながら自分の身は自身で守る、そのためにできる事は当然最大限やりましょう、という事です。次に共助とは、自助が及ばない事態が発生していても3時間待てば隣の人が助けてくれる可能性がある、というもの。そして隣の人が助けてくれなくても3日がんばって持ちこたえれば、市や国、行政の救助・援助が得られる、つまり公助が差し伸べられる、という考え方です。これらは連携する事が非常に重要ですが、いずれにしましても被災状況の中では、応急対策活動が開始されるこの3日間という時間を持ちこたえる事が非常に大切になります。3日というのはそういう単位なのです。

その他にはどのような対策をされていますか?

次におこなったのが、地震が発生するとランプが廻るという仕組みの緊急地震速報の整備です。
その後、新型インフルエンザの流行を受け、サージカルとN95と呼ばれる高性能フィルタを用いたマスクを、1従業員に対し家族分含め80枚配布しました。また、体温計・懐中電灯などの防災備品の整備も完了しています。
そのため、現在ではハード面の整備はほぼ完了したといって良いでしょう。ただソフト面の整備はまだこれからの部分があります

ソフト面の整備というのはどういうものなのでしょう?

たとえば非常食には登山家などが利用するアルファ米というものを備蓄しています。
そのお米は水でも戻せて食べることができるのですが、その戻し方、つまり利用方を、全ての従業員が完璧に理解できているか、ということです。まさにこういった部分の整備が次のステップになります。

なるほど、本当にさまざまな対策を講じられていますが、ここまで力を入れられるのは何故なのでしょうか。

関東大震災から87年がたちましたが、東海地震も含め周期型の地震はいつおきても不思議ではありません。このような危機感は国も持っており、先日の防災の日にも菅総理が静岡の伊東市へ出向き、中央本部と現地の連携も含め訓練を行ないました。

そうですね、ニュースでもやっていました。また総務省では日本という国は自然災害の発生する確率が諸外国に比べて高い国である、という統計も出していますね。事前に行なえる対策というものが、特に日本においてはいかに大切か、という事は痛感させられます。

その通りです。災害は地震だけではありませんが、例えば海溝型地震が発生した場合には、震度7クラスの揺れが20秒から30秒続くと言われています。この規模の地震では確実に生命が危険にさらされます。こうなると「災害を防ぐ」などという事はもはや無理です。つまり「防災」は不可能なのです。そういう事態が発生した場合にはむしろ「減災(げんさい)」という考え方がふさわしい。
この「減災」という視点にたち、災害時に企業として行なうべき大切な事は何かを考えると、まずは社員とそのご家族の安否確認、これを行なうツールを確実に用意しておくこと、そしてその次に、いかに早く事業を継続できる状態に復旧させられるか、です。これは企業側の責任と言ってよいでしょう。ではこの「責任」とは何かというと、「雇用の確保」という責任なのです。企業は従業員に支えられており、もちつもたれつの関係にあるのですから。

最後に、機能強化に関するご意見も含めてイーネットソリューションズに今後期待することなどがあればお願いします。

そうですね、まずは災害時のリスクをより一層低減させる目的で、現在の安否確認システムのASP版と緊急地震速報との連動を実現させていただきたいですね。
もうひとつは、私は常々ネットワークをフル活用して防災対策にあたりたいと考えています。最近普及してきているスマートフォン用のアプリケーション開発なども有効かもしれない。
イーネットソリューションズさんはその道のプロフェッショナルですから、そのための様々な提案をいただけるとうれしいですね。

ご協力、誠にありがとうございました。

イーネットソリューションズでは、ご導入前の各種ご相談にお答えする「サービス体験説明会」を実施しています。お気軽にお問い合わせください。

サービス体験説明会

株式会社ミロク情報サービス様
代表者 代表取締役社長 是枝 周樹 株式会社ミロク情報サービス様
従業員数 1,045人(2010年3月末現在)
事業内容
  • 税理士・公認会計士事務所およびその顧問先企業向けの業務用アプリケーションソフトの開発・販売
  • 汎用サーバ・パソコンの販売、サプライ用品の販売並びに保守サービスの提供
  • 経営情報サービス、育成・研修サービス、コンサルティングサービス等の提供
Webサイト http://www.mjs.co.jp/

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