日産自動車の全面的な協力のもと、最新の情報や教材車両で実践的な講義や実習を行う日産・自動車大学校。モータースポーツなどの活動を通して社会人として信頼される豊かな人材を育成している。同校の総務支援部 課長 システム担当主幹 林泰功氏に安否確認システム導入の背景をうかがった。
はじめに学校についてお聞かせください。
学校の構成としては、日産・自動車大学校ということで栃木・横浜・愛知・京都・愛媛に系列校があります。内容的には2年制で国家二級整備士を目指す自動車整備科と、4年制で国家一級整備士を目指す一級自動車工学科の基本2学科が各校にあり、全体で約2200名の学生がいます。
さらに基本の学科以外に、車の整備ではなく事故車修復など車体の板金塗装をする学科や、近年ではキャラクターを描いた車など車体のカスタマイズを修得する学科もあります。また、モータースポーツを通してよりブラッシュアップするという上級学科もあります。
基本的に在学中に資格を取り、販売会社のメカニックや、学生の希望によっては開発系部門に就職していく、企業ニーズの高い技術職のための学校です。
就職率が100%だとうかがいました。
基本的に販売会社さんもサービスメカニックは人員不足で、ここ数年は就職率100%ですね。整備士として就職する人は自動車の専門学校を出た人がほとんどですので、多くの学生が日産の販売会社に就職します。
最近は卒業生の女性整備士の活躍を取り上げていたり、KONDOレーシングとの共同プロジェクトで優勝されていたり、色々と新しい取り組みをされていますね。
国家資格を持っているので整備に関しての資質は担保されていますが、販売会社さんではそれ以上のことを求められています。きちんとお客様とコミュニケーションが取れて、車のコンディションの説明ができて、急ぎではないけどやっておくと燃費が良くなるなどの提案ができる、ある意味テクニカルの営業マンでないといけなくなってきています。そういった面では女性がきめ細やかな対応が出来るということで、販売会社さんでもニーズは高まっていますね。サービス工場のフロントでお客様と応対していても、知識や素養があってお話できるのか、整備士に繋ぐだけなのかとういことで印象が大きく違ってきますね。就職については人となりを求められることが強くなってきています。
スーバー耐久のタイアップでは、実際のレース場でのメカニックは別にいるんです。プロの作業を間近で見たり、簡単な作業をしたりして、仕事の正確さやスピード、チームワークを学びます。それだけでなく、レースを支えているスポンサーや、レースを見に来ていただける販売会社のお客様や高校生の方々にホスピタリティの提供ができないといけないんです。タイトなスケジュールの中でマネジメントをしたり、お客様の応対をしたり。また学生の活動を広く知っていただくための広報も学生の活動の一つです。
純粋にテクニカルな話ではないところですが、車のレースに関わることで学生にとってさまざまな面でプラスになるので、教育のひとつとして続けており、これからも続けていきたいと考えています。
1年程前に導入していただきましたが、各社と比較ご検討されましたか?
導入前の検討段階にワークフローシステムへの当校の必須要件を出し、各社のサービスの比較表を作成していたのですが、情報提供や資料の準備などでここまでやっていただいていいのかな?というくらい、担当営業の方にサポートいただきました。
人数的には200名ほどの教職員の方にご利用いただいているんですね。
はい、各校合わせて使用しています。
利用人数が一番多いのは京都ですね。学生数も多いので、教職員数も京都は70名ほどいます。
更に今はSafetylink24を他のシステムとも連携させて利用しています。学生向けのシステムにSafetylink24からメールを送信して連動させることで、学生にも通知を出す仕組みとしても活用しています。
以前の安否確認運用は何を利用されていましたか?
システムではなく単純なメーリングリストで、緊急時に本当に動くのか心もとないものでした。幸いメーリングリストで運用していた時に発信したのはインフルエンザや台風の時くらいでした。
Safetylink24を知っていただいたきっかけは何でしたか?
安否確認サービス4〜5社にまとめて資料請求できる比較サイトを見て知りました。その後展示会で何度か見かけて、他社と比較しながら検討していきました。
導入時のキーポイントとなったものは何ですか?
調べていて気づいたんですが、安否確認システムって普段は使わずに契約しているものなので、どのサービスも価格設定はあまり高くないんですね。ずっと続けることを考えると、初期費用はもちろんですがランニングコストがなるべく安い方がいいというのはありましたね。Safetylink24は比較検討していた7社の中で年間費用が一番安く、当校の要件も満たしていました。
企画支援部グループでは教育・広報・総務系の全校を統括しているグループなのでスタッフは各校から集まっており、家族が遠く離れたところにいたりします。このため、県またがりのコントロールができることや、家族の情報共有ができるのは必須条件でした。
さらに個人情報の管理も厳しくなってきていたので、家族の個人情報は本人以外閲覧できないというのも良かったですね。
実際に地震に関連することで発信されたことはありましたか?
地震による発信は幸いまだないですが、去年の秋に文部科学省が一斉訓練を促した日に、教職員全員向けに一度テスト配信をしました。今年は各校で防災訓練をする日にテスト配信しようとしています。
弊社の営業スタッフやサポートスタッフのご対応はいかがでしたか?
その点では、手放しでお褒めするしかないですね。
導入前に「ここが分からないんだけど」「こういった情報提供してほしい」と言った時に、有り物の情報だけではなくわざわざ調べていただいて、非常に助かりました。
サービスに対するご要望はありますか?
回答する側や再送信、メールの収集の仕組みはいいのですが、回答結果の閲覧が見にくいという声はありました。いきなり回答した個人ベースで出てきますが、回答ごとに分かれていて、そこから辿っていくと誰がどういう回答をしたというのが分かるといいですね。
メッセージを出せる人、回答の閲覧ができる人などがセットでの権限になっているのが運用しにくいので、それを分けて出せるといいなと思います。
あとは、人事異動に伴う構成変更が簡単に出来るといいですね。
今までは年1回の改修で、機能の追加や改修が多かったのですが、今後は見やすさなど根幹を変えようという事になってきていますので、是非今後も色々とご要望をいただければと思います。
ご協力、誠にありがとうございました。
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